フォルクスBとは・・・
都市の狭い敷地にも建つ、OMソーラーのスチールハウス です。
「都市に住む家族のために、快適に暮らしやすい家を設計すること。それこそ、日本の建築家が情熱を傾けるべきテーマである。」そんな思いを抱き、建築家が立ち上りました。OM研究所のメンバーでもある石田信男氏を中心とする、総合設計機構の建築家たちです。彼らは、太陽を活用することで都市の住まいをもっと快適にしようと、新しい設計システムの開発にのりだしました。
鉄骨という構造材の魅力。
鉄骨籠構造では、言葉のとおり、鉄骨の細材を籠状に組みあげて、丈夫な躯体をつくっていきます。鉄骨という構造材は強度や耐久性にすぐれているだけでなく、入手しやすく、価格や品質も安定しているという長所があります。また壁パネルや床パネルなどの組み立てを工場で行なうことができるので、現場での作業が少なく、プレファブリケーションによるローコストも実現できます。また、フォルクスBで使用する主な鉄骨は、厚さ6ミリのアングル(65×65ミリ)の重量鉄鋼です。鉄が熱いうちに成型するので鉄の分子の並び方が変わらず、曲げ加工による軽量鉄鋼にくらべ、強度と耐久性にすぐれています。柱・壁の出ない空間が可能な事や、基礎も鉄骨のボックスのため、蟻害が少ないという利点もあります。

耐震性にすぐれた高性能な躯体。
スチールハウスの基本的な構造は、鉄骨の躯体と、その外側を包む外壁材からなっています。鉄骨籠構造は、鉄筋コンクリート造のように、柱や梁で力を支えるのではなく、鉄骨で籠を組みあげ、籠全体に力を分散させて、強度をそなえる構造です。壁パネルや床パネルをハイテンションボルトで強固に接合して籠状に組みあげます。基礎にも鉄骨を入れこみ、高精度に接合し、コンクリートを打ちます。もちろんコンピュータによる緻密な構造計算をもとに、耐力壁などの部材を厳密に配置していきます。こうして、耐震性にすぐれた丈夫な躯体をつくりあげるのです。
快適さを実現する断熱性の高い外壁材。
スチールハウスでは、躯体の外側を断熱パネルで隙間なく覆って高断熱高気密を実現します。暖房や冷房の効きがいい、つまり少ないエネルギーで快適さを得られる家を建てようというわけです。断熱性能や都市の防火基準という制約をのぞけば、外壁の仕上げは自由です。もっとも簡便な方法には外壁パネルとしてイソバンド(大同鋼板)があります。これは、鋼板の間に断熱材を充填したもので、取り付けが容易で、そのまま内壁材として使用すれば、ローコストにつながります。
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